
| まだ幼い頃、幸田川堤を自転車でよく走ったものだった。 春まだ浅い季節、蒲公英が咲き土筆が顔をだす。 籠一杯に摘んで帰ると母が丁寧に袴を取り煮物にしてくれた。 小鉢に盛り付けられた、甘辛く少し苦味のあるそれは、 まさしく”お袋の味”だった。 夏の水辺では、芹摘みや、 小魚を追いかけて泥にまみれていた。 戸崎から上和田まで約1`の道のりを橋を渡り牧場まで 搾りたての牛乳を貰いにゆくのが日課だった。 自転車のハンドルに井草で編んだ袋に1升瓶を入れて掛ける。 帰り道で転倒して割ってしまったことも 記憶の片隅に残っている。 |
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